副料理長より伝授されたバラマンディの火入れ
最近、ワインにはまってるんです。
職場にソムリエがいて、話を聞いているうちになんとな~く興味ひかれて、
なんとな~くいろいろと調べているうちに、
おもしろくなっている自分がいる。。。みたいな。
高校卒業後、バーテンダーになりたくてバーで働き
いろいろと勉強した時代もありました。
シェーカーの振り方、丸氷もアイスピック一本で作れます。
氷にも目があるの知ってますか?
慣れてくるとどこをピックでたたけばどう割れるか・・
全て見えてくるんです。
氷に点と線が見えるんです。
今日は、、我等副料理長が仕込みの時間を割いてまで
魚(バラマンディー)の火入れをレクチャーして頂けたので、
シェフとして絶対に忘れまいと、ここに書き留めます。
今日はこのブログに書く気合がここにある。
バラマンディ
バラマンディとは東南アジア~オーストラリア北部の周辺に生息している、大きな白身魚です。
味は少しクセがあるので、塩コショウだけでは少し気になってしまう。
ソースも少し強気でいかないとこの独特な風味が勝ってしまうので、最後まで食べることが出来ない。
でもでもこの店では人気商品の一つで、よくオーダーが入ります。
魚の火入れの基本
魚は約40℃で火が入ります。
熱い日ではその辺に置いておけば勝手に火入れが始まる。→逆にそれだけ繊細なんです。
夏日に魚の水洗いでのんびりしてると、鮮度がどんどん落ちるってこと。
オーブンに入れる時も温度によっては2分以上はご法度。
魚にストレスを与えずに、火入れの始まりのきっかけだけを与えて
後は自分で火入れをしてもらう・・というイメージを持つ。
魚を切ったら。。
魚を切ったら皮目にだけ塩をしておきます。
これは皮をパリパリに焼き上げるための初めの一歩。
予め塩をすることで水分を出しておきます。身の方はスパイスのみ。
焼く直前に両面とも塩コショウをします。
火にかけていないフライパンにオイルをひき、皮目を下で魚を置いてオーブンに2~3分。
周りがほんのり白くなる程度でオーブンから出して火にかけて、皮目を8分パリパリに持っていったら約45℃の場所に置いて時々火入れの具合を確認。
火が入ったら最後に皮目を仕上げる。
説明終了。
ちょっと簡単すぎましたかね?
ではもう少しシェフ目線で、、、
温度
オーブンに入れる時に温めないフライパンを使うのは、皮の収縮を避けるため。
ストレスを与えたくないので皮目は慎重に火を入れていきます。
パリパリに仕上げる時もいきなり高温にはしません。でも低すぎても水分が飛ばずに残ってしまうためにベタベタになるだけ。
そこは音で確認。
水が上手く飛んでいない時の音とパリパリに仕上がる時の音は違いがわからないと温度がわかりません。
上手く仕上がるとすぐに油がひいて見た目乾燥して見えます。
焼きあがるまでに2度フライパンを変えていくのですが(放置する前と後)
これも温度調節のためです。こうすることによって皮目と身から均等に火が入り切った時にグラデーションの中心が魚の中心に来ます。
魚が最高の環境の中で自分での火入れ作業が出来た証拠。
全ては温度調節。
副料理長が最後に、
いつでも完璧に最高のものを客に出してあげてな。
じゃなかったら出さん方がまし。
シェフとしての自覚があるならその辺わきまえてな。
ということで、これをサーモンで練習。
自分で半身を買ってきてひたすら焼く、皆に食べてもらう・・の繰り返し。
大丈夫です、副料理長。
私中途半端はキライなんで完璧に出来るようになるまで毎日半身分を練習をします。
なので毎回のチェックと試食をお願いします!!